「サラリーマン諸君!!貯蓄すると損するよ~!!」
僕は、声を大にしてそう言いたいです。
日本人は、なんでこんなに貯蓄が大好きなんでしょう。
社会人になったばかりの頃、先輩たちが毎月かなりの額を貯金しているのを聞いて、「えーっ!若いうちからそんなに貯金してるの!?」って驚いたのを覚えてます。
公務員はやっぱり真面目な人が多いので、「マイホーム購入のため」、「子供の進学のため」、「家族旅行のため」、「老後のため」など色々な名目で毎月かなりの金額を貯金してる人が多いですね。
みんながやってるから自分も貯金に励むみたいな感じで、「貯蓄は正義」と言わんばかりです。
そんな偉そうなこと言ってる僕も、1年くらい前までは何も考えずに貯蓄に励んでいました(*_*;
ちなみに、第一生命経済研究所の試算では、「タンス貯金」の総額は2017年4月時点で43兆円もあると言われていて、年々増加傾向になっています。
そこで気になったのが、毎月一定額を貯蓄するのと、運用に回すのではどちらがどのくらい得かということ。
気になって寝れなかったので、比較してみました(^^♪
比較対象は、「月々3万円の貯蓄」vs「月々3万円のFXスワップ複利運用」です。
今回比較する通貨種別は、安定的な変動幅とスワップで人気の豪ドルにしました。
目次
シミュレーション条件を設定
それでは、シミュレーションをしていく上で必須の数値を順に設定していきましょう。
これから読み進めていく順番で行えば、誰でも簡単に色々なシミュレーションができるようになりますよ(^^♪
スワップポイントを設定
スワップの複利運用をシミュレーションする上で、スワップポイントの推移は見過ごせません。
なので、過去3年のスワップポイントのデータをくりっく365のヒストリカルデータから取得し、平均値を割り出しました。
通貨ペア | 過去3年間のスワップポイントの平均値(1万通貨 / 日) |
AUD/JPY(豪ドル) | 44.6円 |
シミュレーションでは、このスワップポイントが今後10年続く前提で計算していきます。
ロスカットラインの設定
スワップの運用で大切なことは、強制ロスカットにならないようにどのくらいの余剰資金を残すかということです。
例えば、僕がメインで運用しているトルコリラは、現在20円前後を変動していますが、超安全策を取ってロスカットラインを5円に設定して運用しています。
長期で運用していくので、どれだけ急落しても心の平穏が保てるくらい余裕のある運用をしていった方がいいいです。
そのため、僕はここまでは下落しないだろうと思う価格の更に下にロスカットラインを設定しています。
では、豪ドルのロスカットラインを設定していきましょう。
強制ロスカットラインの設定は、運用する通貨の史上最安値よりさらに下に設定するのがいいと思います。
ちなみに、豪ドルの史上最安値はというと、55.02円です。
それを踏まえて、今回はロスカットラインをこのように設定してみます。
通貨ペア | ロスカットライン |
AUD/JPY(豪ドル) | 50円 |
このロスカットラインを安全だと思う人もいれば、長期的に見れば危険と思う人もいると思います。
人それぞれ感覚が違うので、ロスカットラインの設定は、自分で安全だと思うところに設定してみてください。
1,000通貨購入するために必要な価格を算出
ロスカットラインが設定できたら、1,000通貨購入するために必要な資金を導き出すことができます。
FX会社では最低取引単位というのがそれぞれ異なっていて、以前は1万通貨単位での取引が基本でしたが、最近では小単位で取引できるFX会社が徐々に増えてきています。
SBI FXトレードは1通貨から取引可能ですし、100通貨単位から取引できるマネーパートナーズというFX会社もあります。
でも、FX会社の多くは1,000通貨単位からの取引からというところが多いので、今回は最低取引単位が1,000通貨として計算していきましょう。
計算順序はこんな感じです。
- 1,000通貨購入するのに必要な最低額を算出
- 現在の価格からロスカットラインまで下落した時に必要な余剰資金を算出
- 1と2を足す
これで、ロスカットライン直前まで下落しても強制ロスカットにならないように、余裕資金を確保しながら1,000通貨購入するための必要資金が算出できます。
それでは、計算してみましょう。
まずは、1の計算です。
現在の価格が82円なので、1,000通貨購入するには、
82(円)×1,000(通貨)=82,000(円)
が必要になります。
レバレッジ25倍を効かせて購入すれば、25分の1の費用で購入できるので、
82,000(円)÷ 25 = 3,280(円)
となります。
でもこれは、1,000通貨買うのに必要な最低資金です。
余剰資金は0円なので、ちょっとでも豪ドルが下落すればすぐさま強制ロスカットになってしまいます。
ここからが、2の計算です。必要な余剰資金を計算していきましょう。
現在の豪ドルの価格は、82円。
ロスカットラインは、上の表で50円に設定しましたね。
なので、強制ロスカットラインまで耐えるには、
82(円)-50(円)=32(円)
の下落に耐える余剰資金が必要になります。
1,000通貨保有時は、1円下落するごとに1,000円の含み損が発生するので、1,000通貨保有時に32円下落すると、
1,000通貨 × 32円= 32,000円
の余剰資金が必要だとわかります。
最後に、3の計算です。
1で算出した3,280円と、2で算出した32,000円を足したものが、1,000通貨購入時の必要資金となります。
図で表すと、こんな感じです。
豪ドルが82円の時は、1,000通貨購入するのに35,280円が必要だと分かりました。
ちなみに、豪ドルが70円の時は、こんな感じです。
豪ドル90円の時は、こんな感じ。
本来の運用であれば、購入時に現在価格と照らし合わせて、このように必要資金を計算しながら購入していく必要があります。
今回はあくまでシミュレーションなので、今後10年間現在の豪ドル=82円が続くとして計算していきましょう。
スワップポイントの複利運用
FXのスワップポイントは、単利ではなく複利で運用していきます。
今回の豪ドルのシミュレーションの場合は、累計スワップが35,280円ごとに1,000通貨を追加購入していく感じです。
預貯金の金利を設定
定期預金の金利は、メガバンクはほとんど0.001%、住信SBIネット銀行などのネットバンキングだと0.01%のところもあったりします。
今回のシミュレーションでは、高い方の金利を使用して、ネットバンキングの0.01%の金利で計算していきます。
さて、準備はこれでオッケーです。
あとは、数値を代入してシミュレーションをしていきましょう。
今回のシミュレーションでは、僕がExcelで自作した「スワップポイント複利運用シミュレーター」を使っていきます。
毎月の積立金、年毎の通貨価格・スワップポイント、スワップポイントの複利運用、設定したロスカットラインを考慮して余裕資金を自動計算等の機能を備えている優れものです(^^♪
作るのは、めちゃくちゃ苦労しましたが・・(;^ω^)
では、「3万円貯蓄」vs「豪ドルスワップの複利運用」の結果を見ていきましょう!!
どちらがお得!?「3万円貯蓄」vs「3万円積み立て豪ドルスワップ複利運用」
月々3万円の貯蓄を10年間継続した場合の資産総額
まずは、シミュレーション条件です。
- 毎月積立額 30,000 円
- 利率 0.01 %
- 積立期間10年
- 利息計算方法12ヵ月
この条件で毎月3万円を積み立てていくと、10年後はこうなります。
積立元利金合計額 3,601,410 円
毎月3万円を10年積立てるとすると、原資は3万円×120ヵ月で360万円ですね。
つまり、貯金だけだと1,410円しか増えていません( ゚Д゚)
あり得ないほど増えませんね。
元本割れの恐れはないとはいえ、とっても資金効率が悪いです(;^ω^)
月々3万円を豪ドルのスワップで複利運用した場合の10年後の資産総額
豪ドルのシミュレーション条件をおさらいしましょう。
- スワップポイント 44.6円
- ロスカットライン 50円
- 豪ドルの価格は82円で固定
- スワップポイントは複利運用
- 1,000通貨購入に必要な資金は、余剰資金を考慮して35,280円
この条件で毎月3万円を運用していくと、10年後はこうなります。
豪ドル保有枚数 12.8万枚
円換算資産総額 4,515,840円
おまけ:毎月のスワップ 17,280円
もちろん、為替変動で豪ドルの価格が下落すれば円換算資産総額も少なくなるというリスクはありますが、約7円ほど下落しないと元金割れはしない計算になります。
つまり、10年後の豪ドル価格が75円を下回らない限り、普通預金よりもプラスになります。
しかも、豪ドルで運用するとメリットが3つもあるんです(*´ω`)
- 10年後の豪ドルが元金割れをしても、そのまま保有していれば毎月スワップがもらえる
- 10年後の豪ドルが平均購入価格を上回れば、さらに利益が出る
- 運用期間中に豪ドルの価格が下がれば、保有枚数が更に増える
メリットの1つ目は、毎月スワップというお小遣いがもらえるということ。
10年後に保有している豪ドルは、別に売らなくても構わないという状態であれば、そのまま保有しているだけで毎月17,280円ものスワップというお小遣いがもらえます(^^♪
メリットの2つ目が、平均購入価格よりも高い時に売るだけで、利益が倍増するということ。
今回のシミュレーションでは、平均購入価格は82円なので、10年後以降に82円以上で売れば、91万円よりもっと利益が発生します(^^♪
メリットの3つ目が、運用期間中に豪ドルの価格が下落した場合、最終的に保有枚数が増えるということ。
前半部分で説明した、この図を覚えていますか?


豪ドルが下落すると、必要資金が減ります。
今まで1,000通貨しか購入できなかった金額で、2,000通貨購入できるようになったりするので、最終的に豪ドルの保有枚数が増えるという訳です。
メリットの1と2と3は組み合わせて享受することも可能です。
例えば、5年後に豪ドルが60円になったとします。
この時1,000通貨購入するのに必要な資金は、12,400円。
月々3万円の運用資金で2,000通貨購入可能になるので、10年後の豪ドル保有枚数はシミュレーションよりも多くなります。
そして10年後、豪ドルが平均購入価格を下回り80円になったとしましょう。
1年間保有して毎月17,280円、年合計207,360円よりも多くのスワップをもらい続け、11年目で豪ドルが83円になった時に売る。
そうなれば、3つのメリットを享受できちゃいます(^^♪
結果発表
それでは、シミュレーションの結果発表です!!
「月々3万円貯蓄」vs「月々3万円を豪ドルスワップの複利運用に投資」は、圧倒的に豪ドルスワップの複利運用が勝利です(^^♪
その差はなんと、91万円以上!!
もちろん、これはあくまでシミュレーションの条件下での話で、実際は為替変動やスワップポイントの変動があるのでシミュレーションどおりにはいかないと思います。
でも、
- 運用途中でロスカットラインを割らない
- 最終的に平均購入価格を上回る
という2つが達成できれば、貯蓄するよりも圧倒的に利益を得ることができます。
公務員やサラリーマンは、「貯蓄しておけば将来安泰」と思っている人が多いですが、そんなことはありませんよ~
運用に回す資金は、資金管理を徹底して、ハイリスクにならないように心掛けましょう。
ちなみに、僕がメインで運用しているトルコリラの資金管理はこんな感じです(^^♪

複利運用を続けると、10年で100万円の利益ではなくて、1ヵ月100万円の不労所得を得ることが可能です。
今回の記事を読んで、「通貨ペアを~にして、こんなシミュレーションしてみて!」みたいな要望があれば、お気軽にtwitterでメッセージくださいね~(^^♪
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