がおがおくん
にしっち
どうも、にしっちです!
「認知バイアス」って言葉、ご存知ですか?
認知バイアスとは、「ある対象を評価する際に、自身の利害や希望に沿った方向に歪められたり、対象の目立ちやすい特徴に引きずられたりして、ほかの特徴についての評価が歪められる現象」の総称を指します。
人が物事を判断するときは、様々な情報を基に判断を下します。
自分では全ての情報を加味して判断を下しているつもりでも、実際はそんなことはありません。
人間の情報処理能力には限界があるので、素早い判断を行うためにその判断に用いる情報量を無意識のうちに節約してしまうんです。
これを「ヒューリスティックス(無意識下の簡便な思考法)」といいます。
ヒューリスティックスは、判断に至るまでの時間は短くて済みますが、必ずしも正しいとは言えない判断をすることもあります。
それは、ヒューリスティックスの過程において「認知バイアス」が生じて物事を偏った見方をするからです。
この「認知バイアス」により、自分では正しい判断だと思っていても、現実はそうでないということがあります。
投資で負け続ける人の特徴は、この「認知バイアス」による思考の偏りが強い人です。
逆に、投資で勝ち続ける人は、情報を正しく判断ができる人。
投資で負け続けないためには、まずは「認知バイアス」とはどのような状態を指すかを理解しておくことが必要です。
ということで今回は、科学的研究によって裏付けされた「認知バイアス」のうち、アンカリング効果にフォーカスしてして説明していきます。
アンカリング効果の影響力
アンカリング効果とは、「最初に示された数字などの情報(アンカー情報)が印象に残り、その後の判断全体に影響を与えること」をいいます。
アンカーとは、船のいかりのこと。
いかりが下ろされた船は、限られた場所にしか留まることができません。
それと同じように、判断する前に何か情報が提示される(アンカーが下ろされる)と、その情報が後の判断の際の基準となってしまうというものです。
当然、アンカーが下ろされた後も調整を加えながら判断に至っていきますが、その過程においてもアンカーを極端に重視しやすい傾向があります。
アンカリング効果の影響力を示す実験
こんな実験結果があります。
同一価格・同一品質の商品A、Bを用意します。
そこで、こんな条件を付けます
- 商品Aは、「定価の20%オフ」
- 商品Bは、定価のまま。ただし、「どうしてもお客様に一度使って欲しいという強い想いで、社長の給料を減らしてこの価格を実現しました。」という提示。
商品AとBは、全く同じもの。
定価が1,000円であれば、Aは800円、Bは1,000円です。
価格以外に違うのは、提示された条件だけ。
この商品A・Bを被験者に見せて、両者の条件を提示しました。
このような状況下においては、商品Bを選択する人は、商品Aを選択する人より35%も高かったという結果が出ました。
商品Aに対して提示された条件「定価の20%オフ」は商品情報を示すもの。
つまり、客観的に見ても正しい事実です。
商品Bに対して提示された条件、「どうしてもお客様に一度使って欲しいという強い想いで、社長の給料を減らしてこの価格を実現しました。」という提示は、感性情報を示すもの。
人によってその付加情報に対する感じ方が変わってきます。
商品を選ぶ側には、商品Aか商品Bのどちらかを見せて、この商品情報(又は感性情報)を加味して購入するか決めてもらいます。
にしっち
買いたい?
がおがおくん
こんな感じの質問をするわけです。
普通に考えたら、AとBが同一商品なら、商品Aを選んだ方が200円のお得です。
そう考えて商品Aを買う人は、投資でも勝ち組でしょう。
投資で負け続ける人は、商品Aを買わずに、商品Bを買う人。
実験で商品Bを選んだ被験者は、
・ 価格が定価のままということは、品質がいいということだ
・ 商品Aよりも、思いが詰まっている
・ 商品Aより素敵
という現実と異なる勝手な解釈をして判断していた者もいたそうです。
にしっち
買いたい?
買ってみたいわ。
めえちゃん
にしっち
こんな感じですね。
商品Bの提示パターンによってアンカリング効果が働くため、このような判断をしてしまうのです。
思考の偏りができてしまい、本来はちゃんとできるはずの正常な判断ができなくなってしまうんですね。
この実験結果では、商品情報よりも感性情報の方が選択に強く影響を与えるということがわかります。
つまり、客観的に正しい情報よりも、感情で良い悪いを感じる方が自分にとって正しい情報だと錯覚してしまうんですね。
投資では客観的な情報を重視しよう
投資では、感情が正常な判断を鈍らせることが多々あります。
例えば、損切りもそうですね。
「いつかは元の価格に戻るだろう。」
⇒全く根拠はありません。
「今は安すぎる。」「今は高すぎる。」
⇒何と比べて?(大半は自分の主観です。)
のような感じです。
230億円の資産を持つ、cisさんという個人投資家をご存知でしょうか?
cisさんの著書、「一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学」の中で、このようなフレーズがあります。
現実のランダムは残酷なもの。
誰もがイメージしやすい行儀のいいランダムとは違ってバランスを取ってくれない。
(中略)
例えばコインを10回投げて10回表が出たからって、次に投げればどちらになるかといえば、まったくの五分。
けれども多くの人が、そろそろ表が出るのではないかと意識しがちな傾向にある。
(中略)
株(投資全般の意)はそもそも確率の確率のゲームではないのだから、「バランスは取れないのが当然」と思っておいたほうがよい。
感情や思い込みが、物事の確率を自分の都合のいいように変えてしまう。
でも、それは間違いだよと教えてくれています。
cisさんの本は、投資家なら一度は読んでおくことをオススメします!
感情や思い込みが判断を鈍らせて、物事を自分の都合のいいように変えてしまうという例は他にも色々とあります。
例えば、スワップ狙いの投資。
https://twitter.com/nic_updatelife/status/1096995863358926848
スワップ投資を否定する人にその理由を尋ねたら、
- スワップでは下落時の為替差損を補填できない
- 2~3年で30~40%平気で下がる通貨は、5~10年ではほぼ取り返しつかない
との理由でした。
「もし」、タイミング悪く下落すれば取り返しがつかないということのようです。
ちなみに、ちょっと計算してみました。
メキシコペソが今のスワップを維持できれば、2年で20%の下落までなら、僕が紹介している複利運用を行うとだいたい為替差損とスワップ収益がトントンになります。
確かに、「2年ごと」に30~40%下落すれば為替差損を補填できないかもしれません。
これは過去10年のレート変動率を現在価格に当てはめてみたグラフです。
これを見ると、「2年間」で30~40%下落しているところはありますが、「2年ごと」ではありませんね。
こうなると、結果は全然変わってきます。
過去の値動きを参考にするならば、5年~10年ではほぼ取り返しがつかないというのはどうも思い込みが強いように感じます。
為替差損をスワップで補填することは絶対に無理だと主張する人は、過去にスワップ狙いで強制ロスカットした経験がトラウマになっていたり、なんらかの認知バイアスやアンカリング効果が働いているのでしょう。
ちなみにトルコリラなら、為替差損を取り返すどころではなく十分な利益を上げることができます。
現在のトルコリラのスワップであれば、2年で30%下落するという過去最悪に近いシナリオでも、2年後には含み損考慮しても年利15%程度の利益が出る計算となりました。
具体的には、トルコリラ円=21円の時に、100万円で10万通貨購入するところからスタート。
毎月積立の5万円とスワップを再投資していく複利運用を行うと、2年後には累計スワップが約237万円になります。
この時の含み損は、約163万円。
2年で約74万円も利益が出る計算です。
がおがおくん
スワップポイントが2年で30%下落しても、年利5%ほど利益が出る結果になりました!
にしっち
先入観や認知バイアスに捉われて正しい判断を妨げられないように、客観的に物事を見るように心掛けましょう(^^♪
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にしっち
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