「トルコリラの今後の見通しは?」
「チャートが右肩下がりで、どこまで下がるか不安」
「新興国通貨は今後軒並み下落?」
など、為替変動幅が大きくなると不安の声もそれに比例して大きくなっていきます。
トルコリラが20円を割り込んだ時には、Twitterやブログでもさんざんロスカットや損切りという言葉を目にしました。
損切りができる人はまだいいですが、ロスカットになってしまった人はきっと資金管理がしっかりとできていなかったと思います。
損切りってほんと難しいんですよね~
でも、資金管理さえしっかりすれば、下落している局面でもロスカットも損切りも必要ない運用が可能となります。
目次
トルコリラの下落が止まらない!?
毎日スワップポイントが貰えても、それ以上にトルコリラが下落すれば、含み損で利益がなくなってしまいます。
過去10年のトルコリラ円の価格チャートを見ると、トルコリラは下落トレンドであることがわかります。
10年前の2008年にはトルコリラ円が60円を超えていましたが、今は18.5円前後・・・。
昔からトルコリラを運用している人は、「一体どんだけ下がるんだよっ!」って言いたくなるレベルです。
10年前にトルコリラを買い始めた人は、ほとんどの人がロスカット又は損切りをしているでしょう。
ロスカットを回避した人でも、おそらくスワップ累計額よりも含み損の方が大きく、利益は出ていないのではないかと思います。
今は買い時か、それとも辞め時か
トルコリラが史上最安値を更新し続けている中、多くの投資家の方は、
- 新興国通貨はどこまで下がるかわからない
- 手堅い米ドル、豪ドル、カナダドル、ユーロ等の通貨で運用するのが安全
- スワップで生活するのは難しい
という理由で、トルコリラに見切りを付けたとする記事をよく目にします。
でも、私は逆の発想で、今がチャンス!だと思ってます。
だって、今買えば、最高でも18.5円までしか下げ幅がないんですよ!?
確かにチャートを見る限り、トルコリラは下落トレンドに間違いないと思います。
でも、逆を言うと0円に近づくにつれて、未来の下落幅は小さくなる。
つまり、価格が下がるほど、下落幅を見据えた資金管理がしやすくなるということです。
だから私はチャンスだと思ってるんですね。
価格が下落=将来の下げ幅が縮小
今なら、トルコリラを買う時に18.5円の下落まで想定して資金管理しておけば、0円になってもロスカットを回避できます。
でも、トルコリラが60円の時だったら、同じ資金でも41.5円までしか下落に耐えられないんですよね。
そう考えると、これからさらに価格が下落していったとしても、同じ資金でより多くのリラが買えると考えれば非常に買い時だと思います。
ロスカットを回避する資産管理法
ロスカットを回避するには、ここまで下がりそうだな~と思う価格よりも低くロスカットラインを設定する必要があります。
今なら、ロスカットラインを0円にすることも無理なレベルではないですが、それだと資金効率があまりよくありません。
がおがおくん
めえめえちゃん
だから私は、ロスカットラインを5円に設定して運用しています。
理由は簡単。
- EU加盟候補国のトルコリラが崩壊することは考えにくい
- 南アフリカランド円を割り込むことは考えにくい
だからです。
南アフリカランドの史上最安値の6円後半を目安に、それよりもちょっとだけ安全な位置にロスカットラインを設定しているという訳です。
1,000通貨買うのにいくら必要?
ロスカットラインを割り込まないようにするには、余裕資金管理が最も重要になります。
相場がロスカットライン手前まで下がることを見据えて、十分な余裕資金を確保しながらトルコリラを購入していきましょう。
めえめえちゃん
がおがおくん
国内の多くのFX会社では最低取引単位を1,000通貨としていて、最大レバレッジは25倍に設定されています。
レバレッジとは、少ない資金で大きな取引ができるようになることで、よく「てこの原理」などに例えられていますね。
レバレッジ25倍であれば、軍資金の25倍の資金を動かすことができるということです。
つまり、口座に1万円入金すれば、25万円分の取引ができるようになります。
それでは、まずはトルコリラを1,000通貨購入するのに必要な資金を計算していきましょう。
最近(2018年10月13日現在)は、トルコリラ円(TRY/JPY)が18円~19円付近を変動しているので、ひとまず18円で計算してみます。
トルコリラ円(TRY/JPY)が18円の時に、トルコリラを1,000通貨購入するには、
18(円)×1,000(通貨)=18,000(円)
が必要となります。
これは、レバレッジが1倍の時の価格ですので、必要な資金はその25分の1となり、
18,000(円)/ 25 =720(円)
となります。
これで、トルコリラ円(TRY/JPY)=18円の時に1,000通貨買う場合の最低必要資金が分かりました。
余裕資金はいくら必要?
では次に、トルコリラが18円から5円まで急落した時に必要な余裕資金について考えてみましょう。
トルコリラを1,000通貨保有している場合、トルコリラ円(TRY/JPY)が1円下落すると、1,000円の含み損が発生します。
では、18円から5円まで急落した場合はいくらの含み損になるかというと、
(18(円)-5(円))×1,000(通貨)=13,000円
となり、13,000円の含み損が出ることがわかりました。
強制ロスカットを回避する証拠金維持率は?
強制ロスカットとは、一定以上の損失拡大を防ぐために自動的に発動する決済機能のことです。
ある一定のレベルの損失を超えると、強制的にポジションと反対決済がされてしまいます。
がおがおくん
めえめえちゃん
強制ロスカットは、証拠金維持率がある一定の割合を下回ると発生します。
強制ロスカットが発生する証拠金維持率はFX会社によって異なり、100%のところもあれば80%のところもあります。
取引を始めたら、為替相場の急変動により証拠金維持率が一定割合を下回らないように、FX会社の口座照会ページ等で定期的に確認するクセを付けておきましょう。
強制ロスカットまで何円の下落に耐えられるの?
強制ロスカット発生までの値幅は、以下の計算式で求めることができます。
口座清算価値とは、「口座の現金残高」に、「現在保有している通貨を決済した場合の額」を合計した金額のことです。
例えば、1万円入金して、含み益が1,000円ある時には、口座清算価値は11,000円となります。
がおがおくん
めえめえちゃん
維持証拠金は、「取引数量」に「トルコリラ円証拠金率」と「トルコリラ円価格」を掛けたものになります。
証拠金率はFX会社によってまちまちで、対象の通貨によっても異なりますし、金額が固定されているFX会社もありますので事前にしっかりと確認しましょう。
がおがおくん
めえめえちゃん
- 口座清算価値・・・口座の現金残高 + 現在保有している通貨を決済した場合の額
- 証拠金率・・・・・FX会社や通貨種別によって異なる
- 維持証拠金・・・・取引数量 × 証拠金率 × 通貨価格
ではこれを踏まえて、強制ロスカットに耐えられるように1,000通貨を購入する場合、口座入金額はいくらにすればいいのかを以下のシミュレーションで計算していきましょう。
・トルコリラ円(TRY/JPY)が5円まで下落しても、強制ロスカットにならないようにする
計算に必要な値は以下のとおりとなります。
- 強制ロスカットまでの値幅・・・13円
- 証拠金率・・・・・・・・・・・4%として計算
- 維持証拠金・・・・・・・・・・720円(取引数量×維持証拠金率×トルコリラ円価格)
- 取引数量・・・・・・・・・・・1,000通貨
13円の下落に耐えられる口座清算価値は、
(口座清算価値ー720円)/1,000通貨=13円
の計算式から、
口座清算価値=13,720円
となります。
つまり、13,720円を口座に入金して1,000通貨購入すれば、トルコリラ円が5円になってもロスカットにならずに耐えられる計算となります。
がおがおくん
めえめえちゃん
もっと簡単に計算すると、
- トルコリラ円を1,000通貨買うのに必要な価格・・・720円
- 1,000通貨保有時に13円下落した時の含み損・・・・13,000円
これを足した金額が口座清算価値と同じになります。
こっちの方が分かりやすいですね。
がおがおくん
めえめえちゃん
為替変動に合わせた資金管理
先ほどのシミュレーションではトルコリラ円(TRY/JPY)=18円の想定でしたが、為替相場は日々変動しています。
そのため、資金管理を徹底すれば、購入するタイミングで毎回シミュレーションのような計算をしなければならないという手間が発生してしまいます。
FX会社では、必要な数値を入れるだけでロスカットが発生するレートや必要証拠金等を自動計算してくれるツールを提供してくれていますが、積み立てて買い続けていくと、これすらも面倒になってしまうんですよね。
がおがおくん
めえめえちゃん
でも、資産管理は最も重要ですので、適当に買うのは避けた方がいいです。
メリットだらけの購入方法
そこで、私はいつもこの表を使っています。
トルコリラ円(TRY/JPY) | 1,000通貨購入時の維持証拠金 | 「トルコリラ円=5円」まで下がることを想定した口座入金額 |
30円 | ¥1,200 | ¥26,200 |
25円 | ¥1,000 | ¥21,000 |
20円 | ¥800 | ¥15,800 |
15円 | ¥600 | ¥10,600 |
10円 | ¥400 | ¥5,400 |
5円 | ¥200 | ¥200 |
これは、トルコリラ円(TRY/JPY)=5円~30円までを5円刻みでシミュレーションした結果となります。
がおがおくん
この表を使って、買いたい時のトルコリラ円(TRY/JPY)に近い金額を入金して購入します。
ルールはただ一つ。
入金する金額は、現在のトルコリラ円(TRY/JPY)よりも高い金額の列を参照する
ということだけです。
現在のトルコリラ円が15.5円であれば、四捨五入して「15円」の列の金額を入金したくなりますよね。
でもグッとこらえて、口座に入金する金額は表の「トルコリラ円(TRY/JPY)」が20円のところを参照して、15,800円とします。
こうやって購入していくことで、メリットが3つも生まれるんです。
・複雑な計算や面倒な手間が不要
・効率的な資金管理ができる
【メリット1】ロスカットレベルが下がる
現在のリラ円(TRY/JPY)よりも高い金額のセルを参照して購入することで、購入時に毎回余剰資金が発生します。
これが積み重なっていくと、5円までの下落に耐えられるように計算して購入していたのが、徐々にロスカットレベルが下がっていきます。
買い続けることで、リスク管理が更に強固なものとなっていくという訳です。
がおがおくん
めえめえちゃん
【メリット2】複雑な計算や面倒な手間が不要
現在のトルコリラ価格を元に正確な金額を出そうとすると計算が面倒ですし、FX会社のシミュレーションツールを使うにはスマホだけでは不便ですよね。
がおがおくん
めえめえちゃん
でもこの表だけあれば、いつでもどこでもスマホでポチっとするだけで最適な資産管理をしながらトルコリラを購入することができます。
何も考えずに、ただただ1つのルールを守りながら買い続けていくだけなので簡単ですね。
【メリット3】効率的な資金管理ができる
資産運用は、資金効率をなるべく上げながら、資産管理をしっかりと行っていくというのがベストです。
私は、資産効率よりも資産管理の方が重要だと思っていますが、お金を増やすために資産運用を行う以上、資産効率を無視するわけにもいきません。
がおがおくん
安全面だけを重要視すれば、3万円入金して1,000通貨購入するということをしていけばいいのですが、それではとても資金効率が悪く、資産はなかなか増えていきませんよね。
そのため、トルコリラ円=5円~30円までを5円刻みにして、相場変動に合わせて資金を調整しています。
5円幅でななく2円幅にするなどしてアレンジすれば、より資金効率の高い購入ができます。
また、5円幅を7円幅にすれば、よりロスカットレベルが下がり、安全な買い方ができます。
がおがおくん
めえめえちゃん
目標設定やアレンジ次第で攻めと守りの比重を調整しながら資金管理ができるという点で、とても運用のしやすい購入方法となります。
まとめ
トルコリラの最大の特徴は、スワップポイントの高さです。
過去10年を見ても、ずーっとプラス(受け取り)スワップが発生しています。
保有しているだけで、毎日スワップポイントが貰えるなんて嬉しいですね。
なので、極端な話、トルコリラは購入したら売却する必要はないってことです。
ひたすら買い増して、ひたすら保有する。
どんな為替変動でもロスカットレベルに達しないように資金管理を徹底する。
これだけで、安定したスワップ収入が手に入ります。
資金管理は、大切。
どんな相場の荒波にも耐えられるようにしっかりと資金管理をしつつ、お金に働いてもらいながら少しずつ資産を増やしていくということを実践していきましょう。
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